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2011年04月20日 Archive

Massage from 祝島...

  • Posted by: DIGINNER
  • 2011-04-20 Wed 20:02:15
  • 未分類
山口県上関町(かみのせきちょう)祝島(いわいしま)の島民の9割は30年間に渡って、対岸の長島の先端、田ノ浦に建設予定である上関原子力発電所の反対運動をしている。

僕が去年この事を知った時そして祝島に訪れた時にはまさかこんな震災がすぐに起こるとは予想もしなかった.....

以下文章は祝島の小学生が書いた新聞記事から転載したものです。



ー『僕と原子力』ー

原子力というと、放射能が連想され、なんとなく嫌だなーとは思っていた。だが、特に身近なものとして感じることはなく遠い世界のことのように感じていた。
原子力に対して、無知であり、無関心であった。
もし身内に原爆のヒバク者や原発でのヒバク者がいれば、もう少し関心を持っていたのかもしれない。
友人からある本を紹介され読んだ。それは、音楽家の坂本龍一氏が監修に携わった『ロッカショ2万4000年後の地球へのメッセージ』だった。これは、2004年に青森県六ヶ所村に完成した核燃料再処理工場(現在試運転中)についての本である。

その中で坂本氏は語る。

「なんと、この再処理工場からは通常の原発から出る放射能の一年分が一日で出るというのです。美しい大地と、恵みをもたらす三陸の海が汚され、その被害は何百世代先にまで及びます。こんな異常なことがまかりとおっていることがにわかには信じられません。しかし、もっと問題なのは、ほとんどの人がこの事実を知らないということです。」

「『日本の電気の3分の1が原発』は嘘。ピーク時は確かにそうかもしれないけど、年間の平均にならしてみると、原発がなくてもやっていけるんです。原発がないと生きられない、というのはマインドコントロールです。「そこからは逃げられないんだぞ」というマインドコントロール.....。そこからまず変えていかないと」

「この状況を無視し続けることは、道端で人が倒れているのを知りながらも素通りすることに等しい」

同じ本の中で、自民党衆議院議員の河野太郎氏は語る。

「日本が保有するプルトニウムが43トンもあって、そのプルトニウムすら使い道がないのに(再処理工場で)毎年新しくプルトニウムを8トンずつ作っていくということは、誰が考えてもおかしな話だし、これに19兆円から60兆円近くの負担が国民にのしかかってくるということを知ったら、賛成する人は誰もいないでしょう」

全てを読み終えて正直驚いた。僕の知らないうちにいろんなことが起こり過ぎている.......!!
燃料であるウラン採掘時、精錬時、タンカーによる日本への輸送、原発からの使用済み核燃料の搬出などで石油を使う原子力。発電時にCO2を廃出しないというだけで、これだけ石油を使って果たして本当に温暖化防止につながるのだろうか?
今回原子力について触れたのは、僕の大好きな島「祝島」が原発建設問題で揺れているからだ。予定地は祝島から目と鼻の先、対岸3.5kmにある。その間を遮るものは何もない。(作られる電気のほとんどは関西方面の都市部で消費される予定)1982年に計画が持ち上がって以来、島民の約9割が反対し続け、約10億円に及ぶ漁業補償金の受け取りも拒否し続けている。
島で似顔絵を描かせてもらった、漁師のじいちゃんに思い切って聞いてみた。

「なぜ原発に反対なんですか?」

「今まで世話になった海を金にゃあ換えられねえ」

「海が奇麗な方がええ」

実にシンプルな答えだった。僕はシンプルな方が好きだ。
知ってしまった以上、見て見ぬふりは出来ない。
日常では本当に穏やかでにこやかなじいちゃん、ばあちゃんたちが身を挺して、そうまでして守りたいもの。
子や孫に残したいものはなんなのか。
皆さんも、それを是非見に来て下さい。

持続可能な未来へのヒントが祝島にはあるような気がする。            ー終わりー

写真

効率と利益を追い求める社会が生み出した原発。
大きな時間の流れと共にある島の生活。

より深く知りたい人はこちらの映画を見に行って下さい。








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